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題名 : (東北アジア歴史財団翻訳叢書24)
過去の歴史の清算と歴史教育
- 痛い過去をいかに教えるべきか
エリザベス・コール編| 金源中訳
東北アジア歴史財団ㅣ新菊判ㅣ623ページㅣ20,000ウォンㅣ2010年9月30日
ISBN 978-89-6187-189-1-03900
学校で学ぶ教科目の中で「歴史」ほど激しい論争を巻き起こす科目はないだろう。同書は暴力から回復しつつある、あるいは回復を試みている9か国の事例を集めたもので、歴史と市民教育を含む様々な分野に大きく貢献している。同書の目的は、深刻な暴力に起因する国家間または、国内集団同士の和解を促すために歴史教育にできる役割を見つけることにある。同書に取り上げられた事例研究は、歴史教育がその国の社会意識と国民精神を形成するうえで大きく貢献できるということ、そして逆に歴史教育の中身がその社会の支配的な雰囲気によって作られたりもすることを示している。併せて、歴史教育に関する政策が様々な状況と文脈でどのように発展し、実行に移されてきたか、比較の観点で詳細に説いているという点で過去の清算と和解、過去の清算と歴史教育の関係に関心をもつ人々にとって貴重な資料となるだろう。
目次
感謝の言葉
序文:和解と歴史教育
訳者序文
Ⅰ. 世代の経過
-歴史教科書の長期的な和解への挑戦
第1章 統一以降ドイツにおける歴史教育を通じた和解への軌跡
1. 背景:ドイツ連邦共和国の歴史教科書
2. 統一以降歴史教育への軌跡
3. 統一以降のレアルシューレ(実業学校)用歴史教科書
4. 現在の中の過去、過去の中の現在
5. 結論
第2章 和解を促すか、邪魔するか、日本の歴史教育の変化と歴史教科書をめぐる論争
1. 明治時代から現在までの教育政策と歴史カリキュラムに現れた変化
2. アジア太平洋戦争をめぐる記述:歴史教科書、教育者、日本社会
3. 軌を一にする論争:法廷における戦時責任問題
4. 結論:和解の不確実性
第3章 英語圏のカナダの歴史教科書における先住民描写 - 和解に向けて
1. 方法論
2. 歴史的背景:自治に向けて
3. 今日のカナダ先住民
4. カナダの歴史教育における教科書の役割
5. 論争の場としての教科書
6. カナダの歴史教科書に現れる先住民に対する描写
7. 結論
Ⅱ. 進行中の和解
第4章 歴史教育と北アイランドの和解
1. 北アイランドの歴史教育:外観
2. 選択された歴史教科書に対する分析
3. 事例研究:北アイランドの八つの学校における歴史教育
4. 結論
第5章 スペイン内戦とフランコ独裁 - 葛藤と紛争で綴られた過去に対する教育
1. フランコ治下(1939~1975年)の歴史教科書
2. 民主主義への移行期(1975~1985年)の歴史教科書
3. 今日のスペインの歴史教科書(1990~2003年)
4. 学校は過去の痛い歴史をいかに教えるべきか:学生と教師の見解
5. 歴史教育における赦免と和解:未だに解決していない問題
6. 結論に代えて
第6章 歴史的記憶と平和教育の限界 - グアテマラの『沈黙の記憶』とカリキュラム設計ポリシーに対する考察
1. 戦後関係から見たグアテマラ歴史真実究明委員会
2. 戦後グアテマラにおける最近の過去の歴史教育
3. 歴史的記憶と平和教育の限界
4. 最後の熟慮
5. 告知
Ⅲ. 危機に直面した、未完成の、あるいはまだ実現していない和解
-熱望する、あるいは反和解的な事例
第7章 ソ連帝国とロシア共和国の歴史と神話
1. 国家、社会、そして歴史記述
2. ロシア社会と神話の必要性
3. 歴史、共存、そして非ロシア人集団との和解
4. 結論
第8章 韓国における過去の利用と悪用
- 歴史教育と和解に対する考察
1. 政治的脈略:韓国における葛藤
2. 過去に対する教育の政治:韓国の教育に対する既存の研究
3. 韓国の歴史教育:本研究の背景知識
4. 教科書分析:韓国戦争に対する相反する記述
5. 歴史教育の変化:韓国において現れはじめた慣用
6. 歴史教育と歴史研究の関係
7. 歴史教育に対する慣用的なアプローチのための草の根の潜在力に対する考察
8. 結論
第9章 インドとパキスタンの集団的アイデンティティ形成における歴史教科書の役割
1. 歴史的談論の役割
2. 統合から分裂へ:混乱な独立の時期
3. 歴史教育の役割
4. パキスタンの場合
5. マドラサの問題
6. インドの場合
7. 両国における失敗
8. 変化の見通し:パキスタン
9. 変化の見通し:インド
10. 結論に代えて
後記
筆者紹介
索引