題名 : (東北亜歴史財団企画研究 30)
多民族・多人種国家の歴史認識 -葛藤の歴史と共存の模索
朴龍熙 外 著
東北亜歴史財団ㅣ新菊判ㅣ327ページㅣ13,000ウォンㅣ2009年11月25日
ISBN 978-89-6187-147-1-93920
世界各国は国民国家としてのアイデンティティーの論理と緊密につながる自国史の体系的確立を目指している。本書で著者らは、多民族、または多人種で構成された国々で自国史の認識が変化を重ねながら展開されてきた歴史を確認している。さらに、これらの国々が現在世界の至るどころで歴史わい曲の問題を越え、現実的に深刻な問題を引き起こしていることに対して解明を試み、さらに、こうした現実に対応し建設的な代案が摸索された例を紹介している。
目次
• 人種を通じて見た米国の「歴史」認識-統合の神話と排除の現実 /崔在仁
Ⅰ. はじめに
Ⅱ. 米国の革命と奴隷制度
Ⅲ. 西部への膨張と原住民
Ⅳ. 20世紀の転換期における同和政策
Ⅴ. 黒人民権運動と人種的な誇り
Ⅵ. 集団的な誇り、あるいは愛国心と「歴史」
• 持続可能な多人種社会を目指す南アフリカ共和国の自国史に対する認識 /李南姬
Ⅰ. はじめに
Ⅱ. アパルトヘイトの成立背景
Ⅲ. 国民党の執権とアパルトヘイトの制度化
Ⅳ. アフリカーナー民族主義の歴史観
Ⅴ. ポストアパルトヘイト時代の国民
• ロシア歴史の中の多民族・多人種問題とロシアのアイデンティティー /奇桂亨
Ⅰ. はじめに
Ⅱ. ロシア帝国の領土膨張と多民族・多人種間の遭遇
Ⅲ. ロシアはアジアか欧州か - アジア性と欧州性に対する19世紀の談論
Ⅳ. ロシア化政策と少数民族の反応、そして民族主義
Ⅴ. 結び
• メキシコの国民的アイデンティティーと自国史に対する認識-メスティーソ 談論から多文化主義へ /金侖經
Ⅰ. はじめに
Ⅱ. 多人種社会の形成と原住民
Ⅲ. メスティーソ談論と歴史認識
Ⅳ. 多文化主義と歴史認識
Ⅴ. 多文化主義の代案探し-脱植民主義(decolocialism)とサパティスタ運動
Ⅵ. 結び
• スペインの国家民族主義と地域民族主義との葛藤及び共存-カタルニアとバスクを中心に /金源中
Ⅰ. はじめに
Ⅱ. スペイン国内の少数民族主義運動の起源と背景
Ⅲ. 19世紀末における地域民族主義運動の誕生
Ⅳ. フランコ独裁時代の国家民族主義と地域民族主義
Ⅴ. フランコ死後の地域民族主義運動と「自治地域国家」の誕生
Ⅵ. 結び-「自治地域国家」の性格と展望
• 「ゴロア」と「フランク」の間 /李鎔在
Ⅰ. はじめに
Ⅱ. フランス─「一つ」そして「多数」
Ⅲ. フランスの起源を訪ねて
Ⅳ. 「民族史の正当性」を取り巻く論争-フランク対ゴロア
Ⅴ. 単一民族づくり
Ⅵ. 結び-「民族史」の解体か再構成か
• 民族史の理屈と多民族・多文化の現実-ドイツ史の過去と現在 /朴龍熙
Ⅰ. はじめに
Ⅱ. 伝統的な民族史に対する認識
Ⅲ. 隠蔽された多民族の歴史、そして少数民族の問題
Ⅳ. 変わる現実と民族史に対する認識転換への要求
Ⅴ. 結び-新しい歴史認識は可能か