題名 : (東北亜歴史財団企画研究 36)
10~18世紀の北方民族と征服王朝に関する研究
尹榮寅 外 著
東北亜歴史財団|新菊判|253ページ|11,000ウォン|2009年12月24日
ISBN 978-89-6187-168-6-93910
現在中国は中国領土内で56の民族が築き上げたすべての歴史を「中国史」として統合的に捉えている。中国の学者らは遼、夏、金、原、清は「中国」の王朝であり、契丹, 党項, 女真, モンゴル, 満州族は「中華民族」の一員、あるいは「少数民族」であると設定している。しかし、このような認識は、北方民族が彼らのアイデンティティーを失ったという、漢族中心的な観点を反映するものであり、このような見解は北方民族の歴史をわい曲する可能性がある。したがって本書は、こうした歴史認識を克服し、10~18世紀北方民族の歴史・文化的アイデンティティーという問題意識から出発し、北方民族の観点で彼らの歴史を考察しようとした。また漢文ではなく北方民族独自の言語と文字で記録された史料に対する関心を高めようともした。こうした試みにより、東アジアの歴史と伝統を中国(漢族)の立場でのみアプローチしようとする偏狭かつわい曲した観点から脱し、韓国史と東アジア史を世界史の構造の中で理解することができるだろう。
目次
• 高麗と北方民族関係史に関する研究の現状 /李貞信
Ⅰ. はじめに
Ⅱ. 高麗と契丹関係史に関する研究の現状
Ⅲ. 高麗と女真関係史に関する研究の現状
Ⅳ. 高麗と遼・金関係の研究成果に対する評価と方向
Ⅴ. 高麗の北方民族関係史に関する著書の現状
Ⅵ. 高麗とモンゴル関係史に関する研究の現状
Ⅶ. 高麗とモンゴル関係の研究成果に対する評価と方向
• 10~13世紀の征服王朝歴史の基本史料と研究の現状/尹榮寅
Ⅰ. はじめに
Ⅱ. 契丹史の基本史料と研究の現状
Ⅲ. 党項史の基本史料と研究の現状
Ⅳ. 女真史の基本史料と研究の現状
Ⅴ. 契丹、党項、女真史研究の問題点
• モンゴル帝国史の研究動向(1995~2008) /李鎔圭
Ⅰ. はじめに
Ⅱ. モンゴル史の史料利用の変化
Ⅲ. ぺルシア語・中国語史料の活用
Ⅳ. 統合史指向研究
Ⅴ. 結び
• 中国におけるモンゴル歴史に対する解釈と認識 /朴元吉
Ⅰ. はじめに
Ⅱ. 統一的多民族国家理論の成立と分析
Ⅲ. 統一的多民族国家理論の拡散と論理的補強
Ⅳ. 結び
• 入関前の清史の研究方向の模索 /金斗鉉
Ⅰ. はじめに
Ⅱ. 韓国における研究
Ⅲ. 中国における社会発展の段階論的アプローチ
Ⅳ. 日本の『満文老档』の活用
Ⅴ. 新しい方策の模索
• 中国学界における17~18世紀 満州・モンゴル関係史研究の概況 /趙柄学
Ⅰ. はじめに
Ⅱ. 中国の満州・モンゴル関係史研究の概況
Ⅲ. 17~18世紀の満州・モンゴル関係史に関する研究動向
Ⅳ. 結び